認知症予防について

 

重症化予防の重要性と難しさ

予防というのはどの状態の利用者様であろうと重要であると考えています

 

予防というのは一言で言えば簡単ですが、予防するためには生活習慣一つとっても多くの事に注意しないといけません。また、生活習慣は長年の人生で培われてきたものなので中々変えることも難しいものです。生活習慣を変えるためには、利用者様自身、もしくは家族が予防への意識を高める必要があります。そのため、医療サービスが予防の重要性をどれだけ認識していようとご本人、ご家族に理解していただかなければ生活習慣に多く潜むアクシデントや病気の危険を回避するのは困難であると考えられます。

では、どのようにすれば生活習慣を変える事ができるのか、それはご本人とご家族へ具体的で分かりやすく説明できる事がまず第1条件ではないでしょうか。具体的に説明とは、ご本人の状態であればどのぐらいの確率で病気になるのか具体的な数字を示すことや、危険のある病気が生理学的にどのような成り立ちで発生するかを説明する事だと考えます。

しかし、これだけでは足りません、生活習慣を変えるために最も重要な事は誰がそれをアドバイスするかと言う事だと考えます。

信頼してる方や好意を抱く方からのアドバイスが最も必要です。

そのため、予防の第1ステップは利用者様に信用・信頼して頂く対応やサービスを行う事だと言えます。

認知症の予防と悪化予防

 

認知症の種類で最も多いのはアルツハイマー型の認知症です。アルツハイマーの原因は脳にアミロイドβというものが付着し脳の器質的変化が起きている事が原因であると言われています。

この原因を防ぐためにはアミロイドβを分解する肝臓から出るインスリン分解酵素というものが上手く働く必要があります。

上手く働いてもらうためには、糖分や炭水化物を控えインスリンの過剰な分泌を抑えることによってインスリン分解酵素がアミロイドβを分解できる量を残す必要があります。

しかし、中にはアルツハイマー認知症と同じように脳の器質的な変化が起きている人でも認知症を発症していない人がいます。そのような人は他者や家族との関わりが多くある方です。これは、脳が器質的な変化をしても、コミュニケーションをとるために新たな神経細胞を作り出すことにより認知症になってないと言われています。

この2つの事から予防に重要なのは、食事に注意する事、デイサービスや総合事業または趣味などを通じて他者との交流を持つ事だといえます。

 

認知症を発症してしまった場合も、悪化をしないため上記のように予防的観点からのサービスが重要です。

また、認知症を発症してしまった方は家族でも上手くコミュニケーションを取れない場合があります。認知症になった方の場合の対応方法はとても困難です。しかし、認知症の方でも環境を整える事によって、症状を抑える事が可能であると考えます。

それは、人の感情は脳だけでなく環境に左右される部分があるからです。穏やかな気持ちになるように丁寧に話しかける、または傾聴するというのも環境の一つです。これだけでなく、室内温度や湿度、または音楽や部屋の匂いなど心地よい環境設定をする事により認知症の方の感情をコントロールする事ができ、症状を緩和する事ができると考えられます。

このように認知症の症状を抑える事によりスムーズな医療サービス提供ができると考えられます。

効果的な筋肉トレーニングの考え方

効果的な筋肉トレーニングの重要性

健康な生活を送るために筋肉を鍛える事は食生活と共に大事な事です。世の中には高齢者向けのジムがあったり、テレビ番組で様々なトレーニング方法が紹介されています。機会も情報もいっぱいある中で、自分にあった筋肉の鍛えかたが必要です。若い時は手当たり次第行えばよかったのですが、高齢になれば体力にも限りがあるので効果的なトレーニング方法を見つけ出すことが大事になってきます。運動意欲のない人であれば特に、その方の問題にあった即効性のある筋力トレーニングを適切に行い動作に何らかの変化がないとやる気も運動嫌いも治りません。

 

効果的な筋肉トレーニングの2つの考え方

効率良く筋肉を鍛える上で大事な原則が二つあります。

一つ目は  (体を動かすのは意思がコントロールしている)

これは当たり前ですね。

二つ目は  (筋肉は感覚に支配されている)です。

これはよく分からないと思います。体を動かすのは筋肉だから筋肉は意思がコントロールしているのでは?と思うはずです。

しかし、体を動かす時に筋肉一つ一つを意識して力なんて入れてないと思います。わかりやすい例は、立った状態で肘を直角に曲げてください、この時意思は肘を直角に曲げるという指令を出して実行していますよね。そして力こぶが出ているのを反対の手で触ったら確認できると思います。次に、反対の手で力こぶを触った状態のまま、肘は動かさず、体を真横に倒してみてください。恐らく、勝手に力こぶの筋肉が緩んだと思います。

これは、筋肉にある位置を察知する感覚のセンサーが反応して勝手に力を抜いています。つまり、肘を直角に曲げるというのは意思がコントロールし、筋肉にどれ程の力を入れるのかは感覚が支配しているという事になります。この事から効率良い筋肉トレーニングの方法は感覚を意識したトレーニング方法となります。

ではそれを踏まえた上で効果的な筋肉トレーニングの方法を考えたいと思います。

効果的な筋肉トレーニングの方法

筋肉を効率よく鍛える方法  第1 不安定にする

感覚を簡単に刺激する方法は、体を不安定にする事です。代表例は、バランスボールの上に座ってトレーニングする方法です。不安定なボールの上にバランスよく座るためには、お腹の筋肉の感覚センサーが常に反応してバランスを保たなければなりません。この時、固い椅子に座っているのと比べるとかなり筋肉が反応しているのがわかると思います。通常座っている状態より筋肉の働きが50%程アップしているといわれています。

筋肉を効率よく鍛える方法  第2 改善したい動作になるべく近づける

よく見かけるのが、足を鍛えるトレーニングで、椅子に腰をかけて膝を伸ばすというものがあります。これは、筋肉の維持には良いですし筋肉の量を増やすにはいいと思います。しかし、膝の筋肉を伸ばすというのは日常の動作であまり行わないので、この鍛え方では、中々動作改善につながりません。例えば、運動を毎日している人でも、今までしたことないようなスポーツをすると筋肉痛になったりします。これは、使っていない筋肉が働いたり、普段と違う筋肉の使い方をするからです。筋肉は細かく名前がつき様々な種類がありますが、その筋肉一つ一つも筋繊維の束でできており、動作の少しの違いの差で筋肉の働く場所や筋繊維の場所が全く違ってきます。ソフトバンクホークスの工藤監督は、この事を踏まえピッチャーの手首を鍛える時、球のリリースに近い姿勢でトレーニングをさせています。

このようにスポーツの現場でも鍛えたい筋肉はできる限り、その動作に近い姿勢で行う事が当たり前になってきています。しかし、高齢者になるとその動作での運動自体、負荷が高く痛みが出たり、無理やり行おうとして変な癖がついたりします。そのため、結果的に改善したい動作とは違う姿勢でのトレーニングを余儀なくされます。

しかし、高齢者でも痛みがなく変な癖が出なければ、改善したい動作に近い姿勢でトレーニングを行う方法が効果的です。

プールは、浮力で負荷が軽くなるので高齢者でもこの考えのトレーニング可能です。またそのほかにも、スリングというトレーニングをするリハビリ機器があります。この機器は、不安定な場所を作り感覚を刺激する事ができる事や、改善したい動作に近い筋肉トレーニングを高齢者でも可能にします。

佐賀市内で、スリングを入れている所は、今年の4月にオープンしたリハビリ特化型デイサービス花みずきと、百武整形外科病院にあります。筋力訓練が中々身を結ばない方がいたら、スリングを導入している施設を利用してみるのもいいかもしれません。

訪問看護なのはなHP

発熱があった時の考え方

みなさんはご家族に熱があった時どうされますか?

熱といえば37℃越えたら熱が出た!という方もいれば、38℃の熱が急に出たら・・さぁどうしよう・・・などと人それぞれの反応があると思いますが、

では、体温を測ってみて、もし37.5℃だったらどうでしょうか?

家で様子みますか・・・?今すぐ病院行きますか・・・?

この事が乳幼児の場合や高齢者、または疾患をお持ちの方が熱の状態によって対処の方法も様々ですが、だからこそどうしたらよいのか困ります。

以前は、熱を病的な状態として解熱剤を使って熱を下げようと考えられていました。

しかし、免疫機能は、1度体温が上がるだけで30%上がると言われており、現在では熱を出すということが体自身の生体防御反応機能の1つとして考えられています。そのため、苦痛がなければ解熱剤の使用を控えたほうがよいとされます。かと言って熱をそのままホッとくべきか、下げるべきか、または病院に行くべきか迷う所です。

熱発が免疫機能を高めるといっても、体温が上がりすぎると体力の消耗が激しかったり、脱水症状を起こしたりしてしまいます。では何度くらいから下げた方がいいのでしょうか?1つの目安として、2012の論文で免疫細胞の1つマクロファージは38.0度〜38.5度の間で活動が最も活発になることがわかっております。この事から考えると、38.5度までは早急に解熱剤や冷やすなどして体温を下げる必要はないと言えます。次にどのような時に病院に行けばいいのか?熱発は体の異常を知らせるサインなので、適切な判断が必要となります。特に高齢者の場合は、発見や診断、治療が遅れやすく,時には命にも関わるのでとても重要な判断となります。

 

高齢者で特に注意が必要な症状

食欲が低下、元気がない、痰がからんでいる、食事のあとに咳き込んだりして、ガラガラ声がひどくなるような時は   誤嚥性肺炎 の疑い

嘔吐や下痢、食欲が低下、多汗、口の乾き、肌のかさつき

尿の量が減少などの時は 脱水症 の疑い

悪寒やふるえ、腰の痛み、尿の濁りでは 腎盂腎炎 の疑い

 

このような時は、かかりつけ医や医療機関に診てもらいましょう

4つのくだものチェックで該当する症状がある方

①気管・・ノドが赤くないか、咳、鼻水、呼吸音に異常はないか

②腸管・・下痢・腹痛・嘔吐・食欲

③尿管・・排尿回数の増加、尿量の減少、尿の濁り、血尿

④胆管・・右上腹部痛・嘔吐・下痢

早急に医療機関に相談する症状

・声をかけても反応が悪くぐったり  ・呼吸状態が良くない、苦しそう

・激しい頭痛  ・激しい腹痛や吐き気、嘔吐、下痢  ・水分が摂れていない

・黄疸症状〔白目が黄色い、尿が紅茶色〕 ・尿が出ない、出にくい、量が減る

 

判断に迷う時

高齢者の方で最近病院に診察には行ったが、38.5℃以上で熱が続いている状態の時は、もしも次の診察日まで時間があるならば、水分が摂れていても脱水や体力が消耗あります。そのため、かかりつけの病院に連絡をして指示をもらいましょう。

 

38.5℃未満で風邪や尿路感染など診断があり治療が始まっているならば指示に従って経過観察を。

 

38.5℃以上で原因がわからず、元気もあり・水分も摂れている・息苦しさなしの状態ならば経過をみていいかもしれません。しかし、高熱が1日以上続くならばいくら水分を摂れていて元気があっても脱水状態にはなりやすいので早めにかかりつけの病院へ受診をしましょう。

 

38.5℃未満では、咳や鼻水などの風邪症状があるが、息苦しさもなく食欲があり、全身の状態が良ければ経過をみていいかもしれません。ただ、**上気道に症状がなく微熱が続くならば腎盂腎炎や胆のう炎などの疑い、又は、全身に傷や赤身を伴った腫れがあれば蜂窩織炎などの疑いもあるので、急な受診までは必要ないですが、かかりつけ医師に連絡をして指示をもらいましょう(**上気道の症状、鼻水、咳、痰、喉の痛みなど)

 

このように様々な原因からくる熱もあれば寝具類や衣類の重ねすぎ、また室内温度が適温ではないことからみられる『こもり熱』という言葉があります。

これから暑くなる季節で、朝と晩~日中の気温差が出てきて体温調節が難しく、体調を崩しやすい時期でもあるのでみなさん十分気をつけてください。

**上がりすぎた熱やこもり熱は下げましょう。

訪問看護なのはな開業!

本日、訪問看護なのはな開業致しました。

佐賀市の地域の皆様に笑顔が届けられるよう頑張って参りますので、どうぞよろしくお願い致します。

開業祝いのお花を送ってくれた皆様ありがとうございました。

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今日は、事務所内でリハビリの練習や電話対応の仕方などの研修を行いました、開業したばかりで余裕があるので、この時間を有効に使いサービス向上のため頑張っていきます。

 

今日の練習風景をパチリ

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嚥下機能とリハビリ

誤嚥性肺炎とリハビリ

誤嚥性肺炎を予防するためには、口腔内のケアや、食事の時や夜間のポジショニングも重要ですが、リハビリも大事です。高齢や病気により飲み込む力が落ちていると考えがちですが、それだけでなく姿勢や筋肉の固さも関係します。

 

高齢者の姿勢

 

高齢者の方によく見かけるこのような姿勢は、嚥下がしづらい姿勢となっています。この2人の方の頭部は顎が前に突き出ている頭部前方変位という姿勢です。この頭部が前方に出ている姿勢は、図.1の通り舌骨を下方へ引き下げてしまいます。この事が原因で誤嚥を起こしやすい状態となってしまいます。

 

嚥下と舌骨

右の図は嚥下の咽頭期です。この図の説明にあるように

舌骨が上がることにより誤嚥をしないように気管に蓋をします。この事から舌骨が元々下がっているような

頭部前方変位の姿勢は結果的に嚥下機能を邪魔してし

まいます。この考えを元にリハビリを行って嚥下機能

が改善した論文も出ています。

寝たきり症例に対する徒手的上位頸椎アプローチの効果~頸椎可動域変化とchin-down肢位での嚥下改善の報告~PT-OT-ST Channel Online Journal Vol.2 No.10 A1(Oct. 18,2013)

嚥下と胸鎖乳突筋

嚥下は飲み込むためだけの筋肉だけでなく、その周りの筋肉も嚥下機能と大きく関係します。

胸鎖乳突筋という筋肉は、頭部の動きや努力性呼吸の時に働く筋肉ですが、患者様の中にはこの筋肉が過剰に働いている方をよく見ます。この筋肉は首の筋肉の中でとても太く過剰に収縮する事により、その奥にある嚥下に関係する筋肉を圧迫し働きづらくしてしまいます。よくわかりづらいとは思いますが、自身で試してみるとよくわかります。まずは、何もせず唾を飲み込んでみてください、その状態と手を思いっきり握りしめて唾を飲み込んだ状態を比べてみて下さい。どうですか?恐らく少し飲み込みづらくなったと思います。そこに、顎が突き出した姿勢をとると更に飲み込みづらくなります。このように嚥下機能は姿勢と周りの筋肉も大事になります。誤嚥性肺炎を予防するのにリハビリも重要な事が理解していただけたと思います。

 

最後に誤嚥性肺炎を予防するポジショニングについて画像を載せておきます。